リモーネ

映画。小説。

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吉原炎上

 
昨日見た、“吉原炎上”は、やっぱり、心の名作ベスト10に入りますね。
女郎の生き様カタログのようです。


赤裸々に女郎の人生を描いてありますが・・。私は、あの何の遠慮もなくオナゴの哀しみ惨めさ・・無力さ・・どうしようもない残酷さ…を描いているところが好きです。

で、主人公の名取裕子さん・・。

この映画で、名取裕子さんは・・若様(金持ちのボンボン)との愛のすれ違いを演じるんですが・・。
ポイントは・・。性のスレ違いでした・・。
根津陣八演じる美形の御曹司が・・。遊郭に売られてきて・・それがイヤで逃げてる名取さんの可憐な姿を見て、一目惚れしたのに・・。
若様は、名取さんをご指名して夜を過ごしても、まったくお手つきしないのです。
名取さんも、すっかり床上手になり、売れっ子の女郎となっているにも関わらず、若様は、通い続けながら一度も抱かないのです・・。

互いに好き同士なんですけどね・・。

若様は、“僕は空想しか出来ない男なんだ・・”とか言いながら、名取さんの膝まくらで甘いひとときを過ごしながらも、セックスはしないんです。

私、むかーし・・この映画を観た時・・。

あら・・EDかしら? 不能な若様なのね・・。
とか思って流してたんですが・・。よく考えたら、他のオナゴとはガンガンやれる若様なのですよ。

名取さん演じる花魁は、“あなたは女郎としての私を一度も抱いてはくれなかった・・”と、彼を責めて、若様の身受けしようという申し出も断り、花魁道中のためにその見受けのために使われるはずのお金を使ってしまいます・・。


見受けして・・女郎から普通の堅気のオナゴになったら・・。
きっと、彼は、奥さんにしようって思ってたと思うんですよ。

私、以前は分かんなかった謎が解けました・・。

本気で好きな相手と、金を払って寝るのはイヤだったんですね・・。
“僕は空想しか出来ないような男だよ・・”っていう台詞は、“男とはロマンチストな生き物なんですよ”と言ってるのと同意語だったのだ・・。

そりゃそうですよね・・。
惚れた原因というか・・核が・・。田舎娘が・・こんな仕事怖いからイヤだと必死で怯えてる姿を見たことだったんだもん・・。
そんなオナゴに、男の客として金を払って性を強要することだけは・・彼には出来なかったのだ・・。
(ほんとにロマンチストですね・・)

でも、名取さん演じる花魁にしてみたら・・。

女郎としての現実は今更消せやしないし・・。
その真実も丸ごと愛して欲しいという気持ちがあって・・意地を張ってたんだと思う。
奇麗事ばっかり言わないで・・。
“あたしの惨めな現実も愛してよ!! そうでなきゃ、アタシが、あんまりにも惨めで可哀想・・”という心の訴えもあったんだなぁ・・と、やっと気付いた・・。
それと、彼女にしてみたら・・。好きな相手に性的に求められたいという気持ちだってあったのだ・・(当たり前ですね・・)

いや、私は、映画を観てる第三者なんで・・。
若様は、花魁の女郎の現実を不潔とか・・みっともないとか思ってないと分かります・・。彼が彼女を、汚いから抱かないのではなく、むしろ存在を汚したくないので抱かないのだと・・分かるんですよ・・。
女郎として扱いたくなかっただけなのだ・・。

だって考えてみてくださいよ・・。
本当に好きな娘(嫁さんにしたいくらい・・)が、イヤイヤやってる売春という枠の中で、その女性と寝る権利を金で買ったって・・。虚しいだけだから・・。
なんつーか・・。
彼は、普通に恋愛したかったんだろうと思う・・。自分なりのプライドとかもあり、彼女に手を出したくなかったんだろうなぁ・・という気がしました。


二人は好き同士なのに・・。
本当は互いを必要としているのに・・。花魁は意地を張って別れを突きつけてしまう。


ものごっついスレ違いが起きるのです・・。
遊郭が舞台なのに・・。なぜか、最後までプラトニックという・・この皮肉。

愛とは互いに理解することだけど・・。恋とは互いに勘違いしてすれ違うことなんだなぁ・・と感じました。
でも、二人の情念は燃えてますから・・。
最後には大火事となり・・。吉原そのものも燃えました・・。

それが吉原炎上・・。


面白かった・・。

これ見たのは4回目ですが・・。

何度見ても切ないです。


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ラブソング * マギーチャン

 
ずっと、もう一度、見たい・・。
と思っていたが、タイトルが分からなくて、見れなかった映画を見た。ありがとう、深夜の映画放送・・。朝まで眠れなくなったけど、へっちゃら。
香港の映画って、イマイチ、ロマンチックじゃないしガサツで大雑把なイメージがあるけど、これは別格なのた・・。
アジア恋愛映画のアンケートでも、初恋の来た道よか、ポイントが高かった。
そう、それは・・。

マギー・チャンとレオン・ライが主演の、“ラブソング”という映画ですよ。

中国の本土から香港に出てきた、田舎もん丸出しの純朴なレオンと、都会っ子のフリしてがんばってる勝気なマギーのキャラが秀逸。
大陸出身の若者が一人で香港に出てきて、いろいろ不安だったり、寂しかったりするあの感じ…が、よく出ていて良かった・・。
チャリンコで、香港の街を二人乗りしている光景を見ていて、“恋の原形…”のようなものを思い出した…。
ストーリーも丁寧に自然な感じだし、微妙な心の動きも揺れも不安も何もかも、見せ方がうまい。風景や小道具、背中ひとつにしても、意味がある。
ああ、この二人が互いに惹かれあうのは、とても当たり前だし、こんなふうに気持ちが触れ合うのも、ごもっともだという説得力とリアリティに溢れている。
“タイタニック”の、あの不自然なカップルの惹かれあいと大違いだゾ・・。
脇役のオヤジも最高だ。何度見てもいい。背中にミッキーマウスの刺青を入れたオヤジの、あの雰囲気も、そりゃもう、胸にぐっとくるったらありゃしない。
切ないのだ・・。
何もかもが。

恋愛ものって、陳腐だし、大袈裟・・。
という(酔いしれてます感・・)もなく、シンプルで朴訥だし、監督さんの視線のようなものも深く暖かいところが素敵。
人ごみの中、“彼”の姿をみつけて、夢中で走り出す時の表情なんかも、人事とは思えないほど、こっちも気持ちが入ってるという・・素敵な話なのであった。

テレサテンの歌声がね・・。
彩りを添えてましたよ。

やっぱり、歌謡曲っていいなぁと思った。

マギーチャンって、こんなに綺麗だっけ・・。

と思わせるこの映画。

お勧めです。

私的、一押しの映画は、“ギルバート・グレイプ”と、この“ラブソング”だな。
どっちも、何回でも見れそうだから・・。

それにしても、“ラストプレゼント”は、まだ、見ることが出来ません。
いっつも、貸し出し中なのだ。はよ、返せ!
そして、ずーーーーっと、見れないのが、“忘れられない人”という映画。
これも、いつも常に、誰かが借りている…。

チャーリーズ・エンジェルは、ドカッと置いてるのに、なんで、珠玉の名作は1本しか置いてないんだろう・・。ナゾだな、レンタルビデオ界・・。

しかし、映画の中の恋の切なさって・・。
ひっそりと存在しているからいいのかもね・・。







 

ファーゴ

 
思いつめた顔をして・・。車椅子の人にこう言われたら・・。

“最近眠れないんです・・。真夜中にヘンな音が気になって・・”

やはり、どう考えてもこう思いますよね・・。

ノイローゼ…。幻聴?

別に頭がイカレてるとかそんなんじゃなくて…。

眼も内臓も悪く、そして、転んで骨折という惨めな事故で長期入院してたら、誰でも気分が滅入るのは当たり前だ・・。

やはり・・。この人も心に溜まるものがあったのか・・。
と、勝手に勘違いして・・。そして、何かカッコ良く美しい励ましの台詞と笑顔を用意していたら・・。
そのオバちゃんは声を潜めて、憂鬱そうに囁いたのだった。

“隣の人が・・。旦那と毎晩やるのよ・・。ギットン。バッタン・・”

はぁ?

なんですと!

“もう、ギットン、バッタン・・。あの音がイヤでイヤで・・。眠れないわよ・・”

よく聞いてみたら、骨折した夫婦(共に入院している)が、消灯後、子作り(というか交尾?)を隣でする気配と音が気になって眠れない・・というではないか。


そんなの看護婦さんにナースコールでもすりゃいいじゃないですか・・とか言うと、オバちゃんは言った。
“ちょっと夫婦で話してただけ・・とか言うのよ…。でも絶対にやってるわよ・・。ギットン、バッタン・・ギシギシ・・もう眠れないわよぉ・・”

私はその時、言いましたよ。
カーテン開けてやったらいいじゃないですか。その真っ最中に。

しかし、そんなことは出来ない・・とオバちゃんは言った。

あら、観たいわ知りたいわ。どの体勢で骨折した者同士ががんばってるのか・・。
と、私なら寝ぼけたフリして開けますけどね・・。

つか、ほんとにやってんのかなぁ…。
という疑問も沸くんですけど・・。しかし、よく考えたら夫婦だし、暇だし、そりゃやるかもしんないですね・・。

でも、眠れぬ理由って、普通は、“将来のことを考えて不安”とか“体調が悪くて眠れない”だと思うよなぁ・・。

でも、そりゃ、脳内で勝手に画一的に考えることであって、現実はいつもどっかズレてる・・。
妙なおかしさ・・を含んでる。

それが面白いと思う。

聞いた話ですが・・。
お葬式で、自分のちっちゃい娘が、棺おけの中のおじーちゃんの鼻を握り締めて泣いているんで、その子の父親はこう思ったんだって。
おじぃちゃん子だから、哀しくて離れたくなくて泣いてんだなぁって・・。
しかし、真相は・・。

孫が手を放すことなく泣いていたのは・・。

おじーちゃんのお鼻が握ったはずみで、ボキッと折れて歪んでしまったから、それを指摘されて怒られるのがイヤで泣いてたらしい・・。

まぁ、それなりにおじぃちゃんの死んだことは哀しいけど・・。そんなことよか、お鼻を壊しちゃったことが気になったという・・。

まぁ、大人なら、どうせすぐ燃やすんだからいいんだよ、鼻くらい曲がってても…と開き直れるんですけどね…。


いや、なーんか・・。
私、リアリティというか・・現実的なエピソードのズレたおかしみ・・って好きですね…。

ドラマとか小説とか漫画とか、そういうリアリティがあれば、もう、そこで満足しちゃうところもある。

コーエン兄弟の映画、【ファーゴ】を観た時に、ヘンなリアリティとヘンな笑いとヘンな恐さとか感じて・・。
好きとかキライ・・じゃなくて。
なーんか・・、妙に、リアルなところが気になるんだよなぁ・・。と思って…。

この空気感は、日々、自分が感じるものと似てるなぁと思いました。

妙なおかしさと・・。奇妙な野蛮さ・・。

夜、お見舞いに行った時、前から歩いてきた40歳くらいのおばさんが、いきなり頭ぶん殴ったりするんですよ。
いや、私は、逃げたけど・・。なんか奇妙な空気を察知して電話ボックスに入って逃げたら、後ろを歩いてた人が帽子を奪われて泣いていた。
館内に入ると、寝巻き着ている50歳くらいのオバさんが泣いていた。痛かったらしい。殴られて・・。

“あらあら・・。ごめんなさいね・・。大変でしたね・・”
と、ニコニコ笑う美人ナースの笑顔がとっても作り物めいていて、しかも、笑っちゃいけないなぁとか我慢しているのも丸分かり・・。

深刻になり切らない・・。このぬるい空気。
よく考えたら頭おかしい女に殴られた不運な人の惨めな姿はとっても気の毒なんだけど・・。どっかおかしい…。クスっと笑いたくなる。

ホラーなんだか、コメディなんだか・・よく分からない日常の壊れているのに、ヘンな面白みがある感じがね・・。

ファーゴ見てて、なんかそういうところが似てるよなぁと思いました。

ストーリーとかよく覚えてなくて・・。

このヘンなおかしみ・・は、リアルだなぁと思って、まぁ、私は、そういうものを観たら、これこれ・・これですよ…とか思う。

でも、バレエとかオペラとかコンサートなどが好きな人は、意図的に日常とは離れた世界を堪能しようっと思って観ているんだろうなぁ・・。
その感覚は分かります。及川ミッチーのコンサートなんかも、頭のいいミッチーが作るワンダーランドなんだろうなぁ・・。
理想郷を求めるような感覚・・。



私は、ヘンなリアルな・・ズレたような現実の面白さ(惨めな物悲しさみすぼらしさ・・の中にある笑い)を追求派なんですけど・・。
だから、あんまりロマンちっくちゃんだとイヤだし、シリアスに眉間にシワを寄せてるのもしんどいなぁと思う。

他の人はどうなのかなぁ・・。

 

元大統領危機一髪・プレジデントクライシス

 
こないだ、夜中に観た映画は面白かった!

元大統領危機一髪・プレジデントクライシス

という何だか長い邦題のアメリカの映画なんですが・・。

分かり易く言うと、政治家のハマコウとナベツネの親友の三宅のジィさんみたいな頑固でマイペースなじーさん(どっちも元大統領)が、暗殺されそうになって、二人で逃げるという話です。

二人は、宿敵!
いい年して、くだらないケンカをする様子が可笑しい!

俳優さんの素の魅力の力もあるんでしょうね・・。
年寄りの頑固さや意固地な感じが、逆に、微笑ましいです。

頑固でマイペースな人って、日常生活にもいますよね。

私は、政治評論家の三宅のじーさんが、朝まで生テレビで、ムキになってホリエモンのネクタイのことを言いまくっている間中・・もう、おかしくて・・(笑)
三宅のじーさんのことをキライな人は多いけど、私、あの頑ななところが好きだった・・。


いばりんぼでマイペースなじぃさんは、見ていて面白いです。
出てくる人は、みんな個性的で・・そういうところも好き。


なんか・・。古き良き時代の映画を見ているような・・アメリカの優しさなんかも感じられるし・・。
とにかく見終えて、いい感じで、気持ち良く癒されました・・。


あと、日本映画の“大誘拐”のおばーちゃんも爽快だったな・・。

大地主のおばーちゃんが誘拐される話なんですが・・。
出てくる人、みんな、のほほーん・・としていて、性格がいいし・・。
金持ちの息子たちも、みんな、まっとうで・・。
やっぱり、見た後に、温泉に入った後のような・・心地良さが・・。


いやいや・・。

この2作は・・。癒し系・・サスペンスコメディとしてお勧めです。


観終えた後、心が、ほわぁーっと、ほっこりすること間違いなし!







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美緒

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